ドキュメンタリーは嘘をつく、じゃないけど前半はテレビ局記者の目線とシンクロしていくように、テレビ的に(露悪的に?)私たちの疑念を煽り、後半は次第に映画としての強度を高めていくようなそんな作品。
感情の揺れを表現しているであろう終始揺れているカメラはあまり好みではないものの、ラストに向かっていく過程にある素晴らしいトラックバックのシークエンスを際立たせていると考えれば結果的には悪くはなかった。
クライマックスのささやかな救いとラストカットだけでこの映画の向いている方向がわかるし、そこにとても共感した。尺はもう少し短くても良かったかもしれないけど。