アバウトタイムは設定がガバガバすぎて特大アンチ、一方でLALALANDの最後の回想シーンでは涙腺が崩壊してしまう謎思想人間ことおにちゃんです。あのときこうしていればな…って常に考えてしまうような性格なので、設定に沸いた。一昨年のゴンクールで私が激推ししてたvivre viteにちょっと雰囲気が似ているような気もした。
肝心の内容は、時間は一本線で進んでいくのにどんどん分岐していく(アホなので途中でわからんくなった)ので、面白かったけど、エンタメの域を超えない感はあった。どれが本当のジュリアか分からないが故に、全てが客観的で脚本的に見えてしまうという。文学でいう「全知の語り手」というやつ?
ベルリンの壁崩壊から始まるのはよかった。単なるタイムメタバースものじゃなくて、時代をスケッチするという気概が見えて、感情が時代と重なって奥行きをもったものとして浮かび上がってくる感じがした。
でもピアノシーン明らかに手元別撮りでなんか音浮いてる感じで萎えた。
ここまで書いてて気づいたけど、私がLALALANDの回想が好きな理由、あれが絶対に叶うことのないifの世界やからやな。今の世界は自分が選択した結果で、納得してるし満足してるけど、それでも思い描いてしまうくらい気持ちが残るもうひとつの世界。絶対に戻らないし戻ったとしても選択することはない世界線だからこそ煌めいて見える。ジュリアの世界はあくまでもシナリオの範疇に収まってしまうからなー。どこに行ってもどん詰まり……。それが人生と言われればそれまでなんやけどさー。
Oni(s)を作るとしたら、いっこめの分岐は高校生のときのビブリオ関西大会で優勝して全国進むか、準優勝止まりか。にこめの分岐は阪大受かるか落ちるかかなぁ。
でも高校でビブリオ全国出てたら今もこんなにビブリオに執着してないやろうし、現役で志望校入ってたら仏文専攻にはなってなかったわけやから、なんか感慨深いな。5年前の私!ビブリオ全国は大学4年で出れるし、なんやかんや良い大学入ってフランス語コンクールで優勝してるよ!あなたにとってはifの世界線すぎるかもしれないけど楽しみにしててくれ!
でもジュリア式やと絶対幸福のあとにどん底来るから、ここから地獄の院生生活始まっちゃうかもね!(フラグ)