さよこ

私がやりましたのさよこのレビュー・感想・評価

私がやりました(2023年製作の映画)
4.3
【Fan's Voice試写会にて鑑賞🎬】
※ネタバレ感想を公開後に追記しました🙏

🕊全体の感想
フランソワ・オゾン監督の最新作。コミカルな会話にくすっと笑い、そして時折本質をついた台詞にはっとする。お洒落で可愛いファッションや街並みの美しさと、そこに登場する個性の強いキャラクターたちのコントラスト、そして野心と野心がぶつかり合いに夢中になった。面白かった💘

🕊キャラクター
思い込みの激しいポンコツ判事や働かないイケメン御曹司、再起をかけて暴走する大女優など、登場するキャラクターたちがみんな個性的で楽しかった。そして主張が強い分、みんなちゃんと''自分''を持っていて眩しかった。自分の軸がある人は、何か不遇な目や苦労を強いられても、のちに笑い話にできそうなタフを感じられてとても好き。

🕊テーマ
登場する男性たちの台詞の節々に''女性軽視''が散りばめられていた。全体的にコメディ調なので不快指数は低いけど、それでも十分現代にも通じる内容だった。若者世代が『これだから昭和世代の人は…』とレガシーな価値観を嘆くように、これと良く似た台詞を1930年代を生きる主人公も言い放っている。そのシーンの台詞がとても印象的だったので、ここで紹介したいのだがネタバレ防止のために公開後に追記します🙏

🕊女性たちの連帯
主人公と同居人の女性が力を合わせて困難に立ち向かっていく様子は見ていて気持ちが良かった。一緒に生活してるが、程よい距離感で、困ったときには手を取り合う。男性女性問わず、こういう恋愛を伴わない関係性はとても好き。

エンドロールまで凝った演出があって楽しいので、ぜひ最後まで観て欲しい作品です🙌
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⚠️この先、ネタバレあります⚠️
※公開後に追記しました※
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🕊好きな台詞
『女性は犯罪でしか(望んだめのを)手に入れられない』このときのシーンと相まって考えさせられる…

🕊好きなキャラクター
女弁護士であり同居人でもあるポーリーヌ。
裁判でのキレッキレの主張はとても格好良い。男性のパワーに負けない強さがある。そして2人の作戦が成功してお金に余裕ができても、一緒に住んでるっぽいのも最高に好き。友情と愛情の両方を感じる。

🕊アフタートーク
今回の試写会は制作エピソードより、オマージュしているクラシック作品の紹介であったり、フランソワオゾンの一連の作品性のお話がメインだったので、レポートは割愛します🙏

🕊その他いろいろ
・君のために政略結婚する僕くん可哀想でしょのスタンスが最高にクズでとても好き。これを自己犠牲だと思ってるお坊ちゃんに一回くらいビンタ食らわせても良かったのに!マドレーヌ優しすぎる👏
・トーキー映画に乗り遅れた人たち、たくさんいたんだろうなぁ。鑑賞スタイルが増えるたびに新しい演技を身につけなくてはいけないこの時代の演劇界は激動だっただろうな。
・街並みの美しさ…!この時代の建築物好き!
・衣装やヘアメイクの可愛さ…!パンフ買わなきゃ!

【余談】
最近noteを始めました。
noteは、Filmarksにも書いている試写会アフタートークのみを抜粋したものになります。制作エピソードや、試写会でしか聞けないような一般参加者から監督への質問やなどをまとめています₍ᐢ.ˬ.ᐡ₎
https://note.com/sayoko0033
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