家賃滞納でアパルトマンを追い出されそうになったマドレーヌとポーリーヌ。
すっからかんの無名女優マドレーヌのもとにさらなる不運が。彼女を起用しようとする映画プロデューサー殺害の容疑者に挙げられてしまう。裁判にかけられる彼女を弁護するのは、ルームメイトで駆け出しの弁護士ポーリーヌ。陪審員を前に法廷で熱弁をふるう彼女は、虐げられる女性という1930年代のフランス社会とその抑圧に我慢の限界にきつつある世論を味方につけて、見事勝訴。
一躍、時代の寵児として脚光を浴びたマドレーヌはスター街道をまっしぐら。一方のポーリーヌも依頼がひっきりなしに舞い込む人気弁護士に。一つのベッドで寒い夜を互いに温め合って寝ていた時代はとうの昔のことに。
女は犯罪によってのみ望みを叶える_。
マドレーヌの勝訴は副産物のように、耐えるだけの人生にうんざりする女性たちが続出。女性の権利を求めて、女性による反撃が始まった。
順風満帆に思えた二人のもとに、真犯人オデットが登場。彼女たちの成功に嫉妬したオデットが真実を暴露すると恐喝するが…。
クラシック映画のような雰囲気だけでなく、当時は常識であった社会問題を描いているのが今日的。でも決してユーモアが損なわれるほどではない。劇中でビリー・ワイルダーの映画が出ていたけど、ルビッチやプレストン・スタージェスとかの「スクリューボール・コメディ」を思わせるエンターテインメント映画でした。
ところでふと思ったんですが実はポーリーヌ、マドレーヌのこと、愛していたんじゃないかな???(二人でバスタブに浸かっていたとき、湯から上がるマドレーヌを見つめるポーリーヌの一瞬の眼差しが、なんとなく性的なものに見えた)