レオン

首のレオンのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
2.9
見逃し話題作 (★平均3.7 UNEXTポイント課金 映画コム★平均3.3)  私には合わず、まるで笑えない贅沢なコントを観せられている様で、没入感は皆無だった。 
シーン毎の統一性も欠き、色んな点で散漫にも感じた。

まず時代劇なのに、現代語で各陣営の親方ほど稚拙な言動・・。
私は笑いを取るシーンこそ、真面目に演じるべきと考えるので、こういう軽いタッチはオフザケに感じて、冷めてくる。
黒澤明監督の「椿三十郎」等はもっとシリアスな作品だが、声を出して笑ったシーンも複数あった、が、今作は皆無。

役者によっては、こんな役どころをよく引き受けたな・・と感じる事も。 中村獅童は特に感じた。 彼はこういう情けない役に向く役者ではない。

これほど豪華キャストを登場させながら、加瀬亮の助演ノミネート以外は、日本アカデミー賞の役者部門に選出されなかったのが、納得せざるを得ない内容。

まあ日本の芸能界で、たけし監督に出演をオファーされ、断れる役者はほとんどいないだろうが、この人がこんな役に?・・と複数感じた事は稀少。
(日本アカデミー賞には、撮影・照明・編集・衣装等の裏方部門は選出されているが、最優秀はどの部門も逃している)制作費に15億も掛けているのだから、技術部門選出は当然の事。

戦国時代の武将は、戦地に女人を同伴出来ない為、男子書生と夜を共にしていた事は周知の事実だが、ここまで日中から男色を描かれては違和感が先に立ってしまう。

意外によかった演者は、「勝村政信」で彼の出演シーンはほぼシリアスで、特に服部半蔵役の「桐谷健太」との戦闘シーンはかなり見入った。
私的には全編こんな演出で、オチャラケなしで作品化して欲しかったというのが本音。

武監督の「HANA-BI」や「座頭市」は好きな作品だったが、今作は制作費がもったいなく感じる作品に・・・。
★平均も映画コムの "3.3" が妥当だな♪

PS
出演者で一番違和感を感じたのは、たけしさん本人だった♪ 
77歳になられて、目に優しさが増した分、鋭さはなくなり、戦国武将には不向きに。 (当時、秀吉の実年齢は45歳)
イーストウッドも晩年は、実年齢に近い役しか演じてない・・。
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