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タイタンズを忘れないのレオンのレビュー・感想・評価

タイタンズを忘れない(2000年製作の映画)
4.2
見逃しデンゼル感動作 (★平均4.0 ディズニー+見放題)  いや~デンゼル作品は概ね鑑賞してるのに、なんで今作を見なかったのか!と感じる名作だった♪ 登場人物の全キャラが明確に表現されていて、さらに生き生きシーンも多々♪ スポーツ物のお手本!(実話ベース)

見逃していた理由が、このダサく魅力ないタイトル・・。
原題直訳だが、"タイタンズ" がアメフトのチーム名とは誰も分からない。 スポーツ物とさえ想像出来ず、見終わった者には伝わるが、これから見たいと思わせない・・。
(が、デンゼルの過去視聴作をチェックしたら30本以上中BESTだった!)

弱小チームが徐々に常勝チームに育つという、よくあるパターンでなく、人種問題から対立する者同士のコミュニケーション方法、信頼・生き方・データ戦法など、様々な要素を過剰演出なく、巧みに伝えてエンディングまで隙なく魅せる♪

まだ人種差別が顕著な1971年、白人・黒人混成チームになった事から、アファーマティブ・アクションにより黒人ヘッドコーチにブーン(デンゼル)が採用される事から、様々な対立が生まれるが、それを如何に解決し、チームに勝利を導かせるかが、本作の見所。

特に感じるのが、各出演者のキャラが際立っている事♪ デンゼルはいつもの熱血正義漢だが、対立する白人コーチのウィル・パットンも中々の人格者。 その9歳の娘も最初は小憎たらしいのだが、超マニア級の"フットボール愛"を示し、中盤以降には最も愛着あるキャラに♪  
選手中7人ほどは性格まで伝わるぐらいに演出されている。(まだ若いライアン・ゴズリングも選手の一人に)

選手中最も対立する黒人・白人両リーダーだが、あるきっかけで一丸となり、終盤では無二の親友に成長するあたりもじ~んとさせられる。(両役者の存在感ある演技も巧い)

思わずウキウキするシーンに、なんとチーム(白人黒人全員)の入場時に黒人グループサウンズの様に歌い・ダンスしながら、入って来るのだ♪ これはチーム1太っちょ白人選手が、黒人選手がよく聞いている曲が気に入り、一緒に歌う事から派生した演出と思うが、これが実話なのだから、実演を見た観客は本当に受けただろうと♪
他にも笑えるシーンも多々^^.

多々挿入されている試合シーンの戦法も本格的で、気合いを入れ直したから勝ったという様なスポコン精神論は表現しない。 本来は攻撃側選手を、状況に合わせて敏速ディフェンダーとして起用する等、フットボールのルールを知らない者でもフムフムと納得させる♪

そして勝ち進んで行くに連れ、ブーン監督の白人お隣さん達も彼を応援するように♪ この辺りのシーンもじわじわと見る者を感動させてくれる。

笑わせて・目を潤ませて・人生の教訓まで教えてくれるオススメ作です♪ 
(尚、ディズニー+では「映像特典」の未公開シーンまで鑑賞出来た♪ お試し期間にでも是非)

PS
「アファーマティブ・アクション」=簡単に言えば、同じ能力の者がいれば、マイノリティ人種を優先しろという差別撤廃の法則。 1961年ケネディ大統領令にて様々な組織で取り入れる様に命が。

が、現在では実質能力が劣る有色人種が優先させる場合も多々増え、人種で採用に圧力が加わる事自体が、差別ではないかという意見が増えつつある。
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