十一

首の十一のネタバレレビュー・内容・結末

(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

歴史/戦国時代/武将を
強い、かっこいい、壮大
ではなく 
現代人から見てまともな人はほとんどいない、戦国武将も戦もかっこよくない、野蛮でマヌケな人とくだらない出来事ばかりだった
という現代人の価値観のまま、冷ややかな目で見ることができる新鮮な作品

わかりやすくコメディに振っている訳ではなく、本人たちはいたって真剣に首がどうの天下がどうのと騒いでいるのでより滑稽だった。

本当にこのような雰囲気だったのかもしれないと考えていたので、ギャグシーン(と思しき場面)は笑えなかった。
これは現代人と当時の人の違いを示すため、笑えないように工夫されている仕掛けなのか、私が笑えなかっただけかはわからないけれど、
もしここにタイムスリップしたとして、この時代の人がなにかふざけて面白いことをしていても同じ反応と気分だと思う。
首が転がっている国で現代人は笑えない。


秀吉:明智が死んだことさえわかれば首なんてどうでもいい
= 結果に浸らない、入り込みすぎない、歴史や過去から学ぶ姿勢、過去と現在との関係性を提案するような台詞
首を斬られたように、
電源を落とすように
何も残さないぞと言わんばかりに
ブツっと終わるラストシーンはまた観たくなる気がする
十一

十一