奇跡的に観にいくことができました。
なんと言っても、ホアがとても美しい。
そして彼女を見つめるチャンの瞳・触れる手が優しく切ない。
手が覚えていますとホアに触れるシーンは格別に美しいと感じた。その時に流れるホアの涙も。完璧すぎるシーンだった。
チャンが大事に大事に、まるで体をなぞるかのようにホアの服にアイロンをかける場面はとても官能的で、思わず息を潜めていた。
王家衛監督の作品は、はじまった瞬間から深い海に沈んでいくような感覚にに陥る。観ている時だけは、自分の今生きている世界から切り離されて映画の世界に飲み込まれていく。その感覚はただの没入感と呼ぶにはもったいなく、これまで他の作品では味わったことがない感覚であるため、王家衛作品であるというだけで無条件に観に行ってしまう。不思議な引力が働いているのは間違いない。
本当に幸せな時間でした。