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キリエのうたのakariのネタバレレビュー・内容・結末

キリエのうた(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

すごく良かった。大好きです。全部一言では片付けられません。キリエの歌、海への思いも、イッコがどんな気持ちで生きてきたかも、夏彦がキリエを守ろうとしたのも。でもそのどれもが嘘ではないと思いました。
キリエの“うた”、良かったなあ。最初にイッコの前で歌った瞬間、鳥肌がたちました。フェスでの楽しそうな歌いっぷりも素敵でした。誰かの心に刺さり残ったと思います。きっとイッコにもずーっとキリエが残っていて、だからあの夜声をかけてくれたのだと思いました。学校のシーンでは吹奏楽部や合唱の音がよく聞こえて、カフェで流れるBGMも印象的で、日常にはこんなにも近くに音楽があったことを改めて感じました。
夏彦や先生の気持ちが、ルカと一緒にいられる証明にはならないのが辛すぎました。正しさがいつも正しいわけではないのはなぜなんでしょう。キリエ、イッコ、夏彦の苦しみは避けようとして避けられるものではありませんでした。
夏彦がキリエの前で許してと泣くシーンでボロボロ泣きました。二人の空気感が震えるほど良かったです。イッコが居なくなった今、夏彦がまたキリエの目の前に現れてくれてすごく安心しました。キリエにとっても夏彦は心の支えで、頼りにしていた部分があったはず。それなのに夏彦は泣きながら謝る。それが理不尽に感じるほど悲しかったです。
いわゆる世間とは離れた場所にいるキリエの歌がたくさんの人に受け入れられ、求められるのが嬉しかったです。歌を歌うキリエの周りにたくさんの仲間が集まって、ひとりではないのが嬉しかった。このままがいいと思える場所にキリエは“今”いました。どうか彼女の祈りが届きますように。最後、キリエのうたがまた誰かに届く瞬間がとても良かったです。
エンディングがあのおじさんとの歌だったのが素晴らしくて、素晴らしすぎて号泣しました。ずるい。フェスであのおじさんが歌っているように見えたけど、見間違いでしょうか。
感動シーンの直後の粗品でめちゃめちゃ笑いました。そういや出るって言ってた。岡田に再登場のポテンシャルがありすぎて、岡田=山茶花説を推していきたすぎます。
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