Firebrand 2023年作品
6.5/10
カリン・アイヌー監督
アリシア・ヴィキャンデル ジュード・ロウ
エディ・マーサン サム・ライリー
ジュニア・リース パッツィ・フェラン
ヘンリー8世(ロウ)の6人目の王妃キャサリン・パー(ヴィキャンデル)が
生き延びる話。
といっても冒頭に"History tells us a few things, largely about men and war.
For the rest of humanity, we must draw our own - often wild -conclusion"
とあるように女性のための女性による歴史の創作がされている。
これも時代かと思うが、適当すぎるラストには仰け反るしかない。
男社会を頭を使ってしなやかに生き延びると思ったのに。
背景については、元々彼氏であるトーマス・シーモア男爵と恋仲の所を
ヘンリー8世に見初められ、結婚することになったバーではあるが、
ブロテスタントで、幼い頃の友人に宗教改革をすすめるアン・アスキュー
と繋がりがあったことで、宗教改革に敵対する王室の顧問官であったガードナー
の反感を買う。
ヘンリー8世は足の感染により死が近くなっていて、パーの浮気をうたがう、
猜疑心の塊で、そこにガードナーが付けいり、バーは処刑されそうになる。
次から次に危機が迫ってくるのだけれど、バーの利口な描写が足りないのが残念。
ロウの危険な暴君ぶりはなかなかのもので、ぶくぶくに太った尻を
丸出しにした体当たりの演技が素晴らしかった。
自分が本作を観たのはエディ・マーサンの出演のため。
(マーサン出演作はできるだけ観るようにしている)
トーマス・シーモア男爵の兄エドワード・シーモアを演じている。
エドワード・シーモアは初代サマセット公にして妹のジェーンが
ヘンリー8世との間に後のエドワード6世をもうけている。
本作には若き日のエドワードとその次のメアリー1世とエリザベス1世が
出てくるのだけれど、エリザベス1世演ずるジュニア・リースが独特の
存在感を放っていた。