役所広司の演技は素晴しく、撮影も美しい。
淡々とした日常で特に何も起こらないが、退屈せず観れて面白かった。
ただ、アート系映画がここまで高い評価をされてるのがわからない。
平均評価4.3って大衆エンタメで大大ヒットしてる作品と同じくらいだよね。
いくらドイツの巨匠が日本を舞台に日本人を使って撮っているとは言え、ここまで賞賛される凄さはないと感じる。
主演の役所広司はこの映画の柱を担うほどの演技力で、カンヌの男優賞を獲るのも納得。
この日常のおしゃれさや尊さというのはあまりハマらなかった。
アート系映画ならもう少し捻りが欲しかった惜しい作品。
アート映画の名作と呼ばれる作品でも、何か凄いものを観た感覚や、何か心に入り込んできてずっと考えてしまうようなオーラや思想性が少し薄い気がした。
1人の男の日常をこんなにおしゃれに撮れるのかという凄さはあるが、それだけなら別に映画じゃなくても良かった。ショートフィルムにすれば傑作だったと思うけど。
ただ、退屈せずに観れるのでアート系映画としては十分に良い作品。