鑑賞中に浮かんだ感想
「私のトイレ掃除は10のうち2だな」
自分のトイレ掃除の適当さを思い知った……もっとちゃんと掃除しますね。
役所広司がカンヌ国際映画祭で男優賞を受賞。
その名のとおり、役所広司の名演がこの作品の格を上げている気がする。
「すばらしき世界」の役所広司もよかったけど、これも本当によかった。
独居老人で仕事は公共トイレの清掃、という部分だけ聞くと、それはしんどいなという印象を持つが、平山を見ているととても豊かでその暮らしを羨ましいとさえ思ってしまう。
「豊かな人生」とはなにかと考えたとき、それは地位や名誉やお金ではなく「人との関わり」なんだろうな。
自分の些細な行動が誰かの生活に影響する、ときには役に立つ。
こんなに素晴らしいことが他にあろうか。
相手を知らない⚪︎×ゲームが好きだった。
平山の生活は完全にルーティン化されていて、私もそういう生活を好むタイプなのでとても共感した。
そして一見同じことの繰り返しに見えても、同じではないんだよね。
ふたりの影が重なってその濃さが変わらないなんてことはないんだよ。
時折挿入される不穏なシーンとか、家族関係とか、匂わせるだけ匂わせておいて深く触れないところも好きだった。
昨今の伏線回収・考察ブームには懐疑的で、作品が「回答」を用意する必要はないと思っているので。
また、キャストを調べないで観たから、次から次へと大物が投下されて笑ってしまった笑
田中民！？石川さゆり！？麻生祐未！？三浦友和！？
