公開前からカンヌの受賞で話題となり、一見タイトルとは乖離してるようなプロットだと思っていたけど、やはりこの映画は言葉通り「Perfect Days」だった。途中で、ルー・リードの曲名からとったのだと気がついたけど。
1人で生きてるようでも様々な人と交差する人生。それはビッグシティ東京だから叶うことなのかもしれない。都会と下町の風景が混在する、私が生まれ育った街を使って、こんな素敵な人生の叙事詩を世界に向けて発信してくれたヴィム・ヴェンダースに感謝。
彼の過去作品でおなじみの要素が作品の中に散りばめられたようだったのも何だか嬉くなった。
毎晩の就寝後の白黒シーンは「夢の涯までも」。年下の家出少女がハッとさせられる台詞を放つのは「都会のアリス」。生き別れた家族との再会は「パリ、テキサス」。今回もしっかり泣いた。
個人的には曳舟の名銭湯・電気湯がしっかり出てきて歓喜。ほか、スカイツリーも隅田川も今作品では影の主役しれない。
