Kazumiさんの映画レビュー・感想・評価

Kazumi

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異人たち(2023年製作の映画)

3.7

オープニングから完璧な映像美。
ストーリーはと言うと、原作の「異人たちとの夏」は未読・未見ではあるものの、なんだかイギリスにしては日本らしい台詞、シチュエーションだなあ、と随所で若干の違和感を感じるこ
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プリシラ(2023年製作の映画)

3.8

日本公開よりも前に見ていた人たちが「エンディングどうした?」とざわついてたので、制作途中で元々低予算な上に更に費用がショートしたということを知り、鑑賞前にその事前情報があったので「なるほどな〜」となっ>>続きを読む

42〜世界を変えた男〜(2013年製作の映画)

3.9

ジャッキー・ロビンソン・デーということで、機内で見たことを思い出して。

野球に思想を持ち込むなんてナンセンスだと今の時代では思えるけど、当時は前衛的かつ危険な取り組みであったこと、本気で常識を変えて
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

-

初っ端から、イントロ無しで歌い出す最近のヒット曲のようなストーリーの展開。そんなわけでこの物語の深みがどこにあるのかわからなかった。
各地の方言で話す女性たちのキャラクターと、その出会いの豊かさはロー
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

-

ピカっと強烈な光を放った原爆。
その真反対に真っ暗闇もあるのでは?この作品を通じて知るオッペンハイマーの半生と、彼の人間性からそんなことを考えさせられた。

善悪では簡単に語ることができない。もちろん
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.0

心を開けないのではなく、心を閉ざしてしまう。子供時代は私もそんな気質があったので、コットにとても共感できた。

ほぼ他人とも言える遠い親戚と心を通わせていく様子が夏のアイルランドの美しい自然や動物たち
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

表面的には理解されにくく、辛い思いをして悩んでいることがあっても、置いてきぼりにしない。心地よい距離感の暖かい人がたくさん出てきて、ある種のヒーリングにも思える。
静かだけど前向き。まさに夜明け前、空
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.3

なかなか衝撃的な設定のストーリーではあったけど、ものすごい角度から本質を突きまくるベラの台詞が痛快。
女性だからといって搾取されて良いわけがない。その様子が反転していく様と、フィクションだから許される
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.1

雪山の景観が美しい、その反面、非常に残酷。

奇跡の生還の実話系の中でもダントツに厳しかったのではないかと思われる。みなさんのチームワークと頭脳のキレがあったからこそ、人間が大自然に負けることなく、生
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

3.9

ミシェル・ウィリアムズにだいぶ共感してしまい、けっこうしっかりイライラして、眉間に皺寄ってたかもしれない。
物理的にも精神的にも余裕がない時の気持ちがわかりすぎる。
でも一番は、自分の器の狭さに気付か
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

-

愛という憎悪!

ヨルゴス・ランティモスの映画、演者はもちろん、設定が緻密に考えられていたりと本当にすごい作品だと思っているのだけど、個人的には胸糞悪くてこっちがゲェしたい気持ちになるので点数がつけら
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

-

期待しないで見たらめちゃくちゃ楽しかった。というのも、スーパーマリオブララーズ(1と3)、スーパーマリオUSA、マリオカート、ドンキーコング経験者なら歓喜するポイントが多すぎる。もしかしたら子供より大>>続きを読む

ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

3.6

ミセス・ハリスが天然キャラすぎることと、運気の上がり下がりがジェットコースターのように激しく極端すぎてついていけなくなりそうだったけど、パリの風景とディオールのドレスが素晴らしいので作品が持ち堪えてい>>続きを読む

サブマリン(2010年製作の映画)

-

映画も悪くないけど、正直なところサントラが傑作すぎる。アレックス・ターナーのソロ聞いてから、アークティック・モンキーズが好きになった。(最近はどんどんこっち路線になっていってる気が)

パラノイドパーク(2007年製作の映画)

-

本作の主人公の少年をみつけたガス・ヴァン・サントの審美眼よ。告白しないのかな、バレないのかな、ヒリヒリする具合が絶妙。

デリシュ!(2021年製作の映画)

4.0

どのシーンを切り取っても美しい絵画のようで、2時間ほど美術館にいて名作を鑑賞していたかのような気分になれる眼福映画。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.6

公開前からカンヌの受賞で話題となり、一見タイトルとは乖離してるようなプロットだと思っていたけど、やはりこの映画は言葉通り「Perfect Days」だった。途中で、ルー・リードの曲名からとったのだと気>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.7

ファンタジーが大爆発、夢のようなスイーツな世界観、そこでイケメンのティモシーが歌って踊ってる映像なんてもう普通にキュンキュンする案件。ディズニーが大嫉妬しそう。

私は原作の児童小説と、クラシックな方
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.8

ずっと見たかったケリー・ライカート作品がアマプラで見れるように!
大した事件も起きず、自然の中でただ時が流れていくだけなのに、とても良い。
ロードムービーのようだけど割とすぐに家に帰るし、男2人キャン
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Studio 666 スタジオ666(2022年製作の映画)

-

1人ぐらい大根役者なメンバーいるだろう、と思ったけど全員普通に演技うまかった。特にデイヴ。コートニー・ラブはじめ、ニルヴァーナに関連する人々は演者になる宿命が定められてるのかな。

ミス・アメリカーナ(2020年製作の映画)

4.5

日本の音楽シーンにはこういうアーティストいないよなあ。

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

4.1

インドの都心部の街並み、女性たちの衣装や生地、毎日の食事、とてもカラフルで見ているだけで楽しい!
夜景のシーンも美しいからこそ都会の孤独さ、登場人物たちの身分の違いによるもどかしさの乖離も感じられた。
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.0

デヴィッド・フィンチャー×アンドリュー・ケヴィン・ウォーカーのタッグをひさしぶりに見れて良かった。設定も時代も違うけど「セブン」を彷彿させられる殺しの謎解きロードムービー。

あんなに落ち着いてる主人
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ドリー・ベルを覚えているかい?(1981年製作の映画)

-

エミール・クストリッツァの原点!
日本で公開されただけでもう本当に嬉しい!!

数々の賞をとった名作品を彷彿させられる、当時から作風が確立されていたことを確認。
ウサギの持ち方あれはダメだし、青少年を
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.2

まずオープニングから、とんでもなく美しい映像。タイトルでは音楽もかっこよくて衝撃的だった。

激しいダンスとは真逆に、感情の起伏は少なめ、ドラマチックすぎず今時感を感じる。でも大事なメッセージは伝わっ
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.1

基本的には取材に奮闘しているシーンが続くけど常に緊迫感があり、役者の高い演技力と台詞の掛け合いのおかげか全く飽きず、むしろスリルを感じ、集中して見れた。

ワインスタイン氏の悪事どうこうとかではなく、
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

4.0

泣かないように頑張ったけど、やっぱり泣いた。

最初はこのストーリー面白いのか…?と思いつつも、後になって段々と人物像が掴めてくる構成に凄みを感じ、バケツなどディテールで伏線回収もあり、さすがのリチャ
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

ここのレビューを見て、まさか私は寝ないだろうと思ってたのに、しっかり寝ました。
それもこれも、モノクロの映像、彩度は高いけど明度低めの映像、抑揚のないセリフなど、いくつか睡魔の原因は挙げられるけど、そ
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.5

観客が全てを知っている神のような立場で物語を俯瞰できるのに、登場人物たちの感情の行く先がわからないから、本当に本当に本当におもしろかった!
あと言わずもがなで映像の構図や美術も素晴らしい。エドワード・
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愛は静けさの中に(1986年製作の映画)

3.7

最も印象的だった点、1番に真っ先に出てくる感想は、やはり「コーダ あいのうた」のお母さん役が記憶に新しいマーリー・マトリンが美しい!あとスタイリングが可愛い。モッズコートと赤いマフラー、ピンクパープル>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.8

劇中歌が本当に優秀。よくぞこんなにレベル高いタイアップ曲ばかり集まるもんだなぁと感心。

はじめはマーゴット・ロビーは今作も完璧な美しさで最高、これこそバービー!と思っていたけど、だんだんとライアン・
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セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

4.5

最初なんなんだこのエロジジイは…と思っていたのに、最後クライマックスとなるスピーチのシーンでバチボコに泣いた。あの「ヘァッ!」という笑い方も最高。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

ここ近年、映画館で見た中では1番ワクワクしないストーリーだった。

黄泉の国のような異世界に入ってからが特にそうで、様々な作品に影響を受けて真似したくなっちゃったのか、ディズニー作品?スター・ウォーズ
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.9

A24の予告編で見た花畑と少年たちの映像が美しすぎて、かなり前から映画館で見ようと思っていたのだけど、良い意味で期待を裏切られた。

その“出来事”ではなく“感情”に魅せられて、たくさん泣いてしまった
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犬神家の一族(1976年製作の映画)

4.2

BSで放送してたので10億年ぶりに鑑賞。あれ…誰が犯人なんだっけ?と覚えてないこと多すぎて、ほぼ初見のような新鮮な気持ちで見たけど、良い意味で複雑すぎるストーリーと相関図がすごかった。
こんなにガチな
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.0

みんな人生の中で成功したり、幸福になりたいだけなんだよな。酒のを飲みたいか、飲まないか、ではなく。

デンマーク大使館で行われたミッケラーのビールイベントもなかなかハードコア飲酒なことを思い出しました
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