にゅにゅ

PERFECT DAYSのにゅにゅのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.5
ヴィムヴェンダースが日本で映画を撮るというだけ、もうそれだけで十分。私が感想を語るなんて烏滸がましい気もするけれど、ただ自分がどう感じたかは残しておきたい。

控えめにキラキラ輝く宝物のような作品だった。
悪意が全く無い作品ではないし、夢見心地でもない。だけど、なんというか全てそれで良いと言われているような気がした。
こうじゃなきゃダメだとか、何が優れているだとか、そういうことではなくて今ある生活を真面目に生きていけばそれで十分と言ってくれている気がした。

何よりも平山さんという人が素敵だったというのも大きいのかな。オジサンが一人で暮らすにはきちんとし過ぎている気がするというか…。でも、物質的に豊かでなくても心がけ次第で素晴らしくなれるという希望は与えてもらったかな。
そして、妹さんとお父さんの話をしたときの感じを見て、ああ男性と女性というのは根本的に考え方が違うんだなと我が父を重ね合わせて妙に納得したし少し安心もした。

それにしても東京のトイレはキレイでデザインも様々ですごいな。さすが大都会。

何はともあれ、非常に地味な映画でもちろん万人受けしないとは思う。ただ、この映画を好きな人が多くなると世界はもっと穏やかになりそうだなと思いました。そうすると発展性も無くなりそうだけど。
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