このレビューはネタバレを含みます
前半部分の、平山が平日は丁寧にトイレ清掃の仕事に取り組み、休日はランドリーで洗濯をし、フィルムを現像し、行きつけの飲み屋で1杯やる、という生活の描き方を見て、自由でいて刺激は少ないがその分変化も少ない、羨ましい生き方だな、と正直思った。
けれど、中盤での姪っ子と別れる事になり涙を流す平山を見て、この人は孤独を全て受け入れている訳ではないんだな、と気付いた。
1人での質素な生活を肯定するようなコピーがポスターに記載されているので、余計孤独を憧れとして見ていたなと思う。
自分の好きだと感じる事をして、心地良さを感じる景色と出会っていたとしても、ふと泣いてしまうような気持ち、が根底にある事が、ラストシーンのあの表情なのかなと思った。
