PERFECT DAYSのコダックのネタバレレビュー・内容・結末

とても静かな映画。
主人公の平山はトイレ清掃の仕事をしながら質素な暮らしを送っている。でも貧しいわけではなく、行きつけの店があり、日々の楽しみがあり、非常に豊かな生活を送っている。
朝外を掃く音で起きて、日光を浴びてから好きな音楽を聞いて出勤する平山の表情はとても生き生きしている。
非常にアナログな生活だからこそ、その時そこで起きたことをそのまま感じ取ることができるのかなと思った。
高層ビルばかりの東京の街も平山の目には美しく見えている。意外と世界は美しくて、私たちが忙殺されていたりスマホの画面を見ているだけなのかも。
普通は安いアパートに住むトイレ清掃人を羨むことはないけど、平山のような丁寧な生活を送れたら精神的に豊かだろうなと思った。平山の妹のように人は職業やステータスで価値を図ろうとするけど、自分で満足できる日々を送れている人が一番幸せだと思う。