本日2回目の鑑賞。
もう素晴らしくて満点です。
ここが良かったんだよとか、あのシーンが良くてとか、そういうあれこれを簡単には言えない深い映画でした。
映像の美しさと音楽の良さ、そして役所広司が素晴らしすぎて彼を見るための映画でしたね。
東京の公衆トイレの清掃員として働く平山さん。
質素な暮らしの中に、それ相応のライフスタイルとわずかな幸せを見つけながら、淡々とした日々をおくっています。
好きな音楽、本、写真、木漏れ日…
周りの人や物事、自分自身をも受け入れつつ、小さなことにも目を向けられる平山さんはただ者ではない…。
毎日が順調というわけではないけれど、今の暮らしの中でより良く生きようとする彼の姿勢は見習わなければと思いました。
今度は今度、今は今…
家出してきた姪に平山さんがそう言うシーンがあります。
先を見すぎて今がつまらなく感じるときもあるけれど、今この瞬間に何を見いだすかによって人の幸福感は変わってくるのかもしれませんね。
ラスト、朝日の中をいつものように出勤する平山さん。
いつもと変わらないはずなのに不意に感情が揺さぶられるあのシーンは素晴らしいとしか言いようがない…そしてその時にかかるfeelinggood、もう感動しかない…。
あの平山さんの表情は、きっと独り身でもそうじゃなくても、誰もが感じる人としての孤独と幸福が入り交じったような、そういう感情によるものなのかなと思いました。
きっとあのシーンのためにこの映画があるんだと思える最高のラストでした。
