Cleo

ゴーストワールドのCleoのレビュー・感想・評価

ゴーストワールド(2001年製作の映画)
4.2
10年くらい前に初めて観て、それから何度も観返している大好きな映画です。

今回改めて観て、やっぱり若い頃に観てて良かったなぁと思いました。
今の歳で初めて観ていたら、そこまで感動したか分からないですから。

オープニングのあの音楽、「Jaan Pehechaan Ho」という曲らしく、インド映画「Gumnaam」(1965)のワンシーンだそうで、インパクトのあるいいオープニングです。

登場人物に共感できるのは、映画を観るうえでかなり重要ですよね。
オタクっぽくて人付き合いが苦手で、陽気な人達を見て心の中でちょっと小バカにしたり、私は周りの子達とは違うんだと特別感を抱いたりするイーニド、私は未だに彼女に共感できてしまいます…。
友人のレベッカは働きながらイーニドと暮らすための物件を探しているのに、イーニドは1日でバイトをクビになってダラダラと日々を過ごしている…そういう自分が周りから取り残されているみたいで悲しくて嫌になる…うん分かるなぁ。
ダメなのは自分なのに。

そしてシーモアもイーニドに振り回されながらも彼女の話をちゃんと聞いてあげる優しさ…イーニドが「あなたがモテない世の中が嫌なの」って言うのも分かります。シーモアを演じるスティーヴ・ブシェミはやはりいい人だしかわいい。

ラストは最初観たときはちょっと不穏なイメージでしたが、今回は未来への希望を感じました。
それは、これから起こる出来事や出会う人達によって彼女が変わっていくんじゃないかと思えたから。
ちょっと切なさも感じますが、いいラストです。
Cleo

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