からくりの森

PERFECT DAYSのからくりの森のレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.0
小説とアートと哲学が融合したような作品。映像も音楽も凄くよかった。

飲み屋のお兄さんが、気負いなく当たり前に言う「野球と宗教は人それぞれ」という台詞と、主人公が、痛みを痛みとしてちゃんと自分の中に引き受けているところ(例えば、公園で子どもの手を引いて母親を探しても母親からは一言も声を掛けられないところ、詳細は語られない父親との確執、思わず見てしまった支度中のスナックの中の光景)が特に好きだった。

そして。
たとえ物理的に狭い範囲で過ごす毎日でも、小説と音楽とアートがあれば、広がりは無限なんだ、っていうこと。

映画が好き、と再確認させてくれる作品。