木漏れ日とか、壁に映る水や木の葉の影とか、太陽の光とか、そういうものの綺麗さが殊更に染みる映画だった。
perfect daysってどういうものなのか。
全体的には私はウィットに富んだトーンで、平山さんの選んだ生活や人生の葛藤について描いてると感じだけど、人によってはもっと悲しい寂しい皮肉めいた映画だと感じることもありそう。
平山さん自身にはほとんどセリフがなくて、周りの人によって彼が浮き彫りになるような、そんな映画だった。彼の感情が本や音楽で表現されてたのもとてもよかった。
ヴェンダースの撮る東京はこうなんだなって。
日常のなかのささやかな幸せや自然が生み出す綺麗さに触れる喜びみたいなもの。
それに触れながら、それを大切にすることを選択しながらも、社会の中で生きていく上で自分が選択しなかったもの、そこへの執着やそれによってjudgingされることや距離ができた人たち。最後の役所さんのアップは、そういう全てを抱えながら、朝日を臨んで、その綺麗さに感動する、そんな表情だったのかなとわたしは思った。