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PERFECT DAYSのomamiのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
5.0
知らないおじさんの毎日を覗き見してきた。

わたしは常々道ですれ違う人や、スーパーで真剣に野菜を選んでいるお母さん達や、お店の店員さんだとか、目に映る人達全員がどんな生活をしているんだろう、どんな家に住んでどんな家族がいてどんな風に生きているんだろう、見てみたいな、見せてくれないかな、と思っているヤバい人なので(実際に尾行したりはしません)平山おじさんの日常を合法で見ることが出来て嬉しかった。
こんな風にみんなに人生がある。
みんな色んなことを考えて、日々生きている。

人が何を持って幸せと思うのかはそれぞれ違う。
だが、これは持論だが、一見代わり映えのない日々の中にどれだけ幸せを見つけることが出来るか、が人生をより楽しくする秘訣だと思っている。
わたしは美味しいものを食べているときがすごく幸せ!
そしてたらふく食べた次の日に体重が増えてなかったらもっと幸せ!
洗濯物がたくさん乾いたら幸せ!
仕事の帳簿が一発で合ったら超幸せ!
朝、前髪がいい感じに流れたら幸せ!
寝起きが良かったらもうそれだけで今日はいい日!
自分が作ったお弁当が毎日美味しくて幸せ!
究極論だと夜お布団で寝ることが出来るのも幸せだし、三食ガッツリ食べられる環境だってすごくすごく幸せな事だし、だって世界には1日1食だって食べられない人たちもきっとたくさんいるから、安月給だとしても仕事もあって、可愛い可愛い子供だっているし、歩くことも走ることも出来るし、休日は映画館で映画を観る事も出来る。
わたしってつくづく生きる上でのほとんどの動作を幸せだと思っているスーパーポジティブ野郎だ……。
なんやかんや全部幸せ党党首になれる。
例えはたから見たらそれが幸せではないとしてもそんな事はどうでもいいと思う。
自分が幸せだと思うならそれが幸せ。
幸せって書きすぎて幸せがゲシュタルト崩壊してきた。

きっと平山おじさんも幸せなんだろうな、と思う。
それを幸せじゃないという人もいるかもしれないけれど。
平山おじさんが幸せなんだから幸せなんです、そーなんです!!!!
これを読んだみなさん、この映画を観たみなさんも、日常の小さな小さな幸せに気付くことが出来たらいいな。

姪っ子ちゃんとのくだりは、わたしの叔父さんを思い出して少し涙が出た。
二番目のお父さんみたいな存在で、平山おじさんみたいに独り者で口数は少なくて感情もあまり表に出さないけれど、仕事が忙しい父の代わりに運動会に来て親子競技に参加してくれたり、出産して退院する日に母と一緒にお迎えに来てくれたり、老後はわたしと一緒に住むのが夢だったらしく、そのための土地も買いあとは家を建てるだけってところで病気で亡くなってしまった。
叔父さんが生きていたとしたら今とは少し違う人生になっていたかもな、なんて思った。
叔父さん!わたし今幸せだよ!!!!!!

平山おじさんの日常をもっと覗き見したかった、終わらないで、もっと見たい!
夢の入口の映像がすごく好き。
同じ木漏れ日が無いように、同じ毎日も無い。
今でも充分幸せsearchMAXだけど、わたしももっと毎日を大切に生きたいなと思った。
だって明日が絶対に来るとは限らないんだもの。
3秒後しぬ!と思うくらいの勢いで生きて、最期は色々あったけど纏めるとまあまあいい人生だったわ~と思えるように生きよう!
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