余韻が残る映画。
淡々と日常を描いていてとても現実的なようでいて、時折入ってくる木の葉の揺らぎや光や影の映像、モノクロで抽象的な夢の映像に幾度もぼんやりとした気持ちにさせられた。
現実とどこか心象風景のような別次元の世界とが交互に現れて「この世は夢か現か」のような浮遊感を与えているような印象だった。
多くの大事なものと引き換えに、自分らしく自分のペースで生きることを選択したと思える主人公の平山。
あるがままの周りの世界を受け入れ、楽しみ、時には共感しつつ、それこそが理想的な生き方のようにも見えたが、
と同時に、かと言って何も確かなものはわからず人生は終わるのだろうなという暗示もあったように思われた。。
本当に、余韻が残る映画。