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エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命のmiyoyoのレビュー・感想・評価

3.8
原題「Rapito」まさに「誘拐」だった。
教皇という権力者が「神の御心」という隠れ蓑で人権侵害、犯罪行為を正当化する恐ろしい宗教の世界。
大人でも洗脳されるのに、子供など意味が分からずとも毎日祈りの言葉を暗唱させるだけで簡単に手の内に収めることができる。
会いに来た母親に感情を抑えきれず抱きついた可愛い少年は、死の床の母親に決定的打撃を与えてしまう青年になってしまった。

安倍晋三襲撃事件で統一教会の実体があばかれて、宗教二世の問題が明るみになった。
子供の人権を剥奪する、信仰の自由を奪う、という意味では1800年代のカトリック教会と、2000年代の統一教会の根っこは同じような気がする。

現代の敬虔なカトリック信者はこの実話をもとにした映画を観て何を思うんだろうか?
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