美食家ドダンと料理人ウージェニー。
ふたりは協力して極上の料理を生み出していた。
しかしウージェニーが倒れてしまう。
ポトフを作り皇太子をもてなすことを考えていたドダン。
しかし愛するウージェニーのことを一番に考え、彼女に愛情たっぷりの料理を振る舞い幸せそうにしている姿を見て、彼が料理をすることや食べることの真の意味が伝わってきた。
陽の光や鳥の囀り、優しく愛に溢れた料理と唯一無二の一口、永遠のように感じる時間。
それは美食家、料理人、料理としてではなく二人だけの時間で他に変えられるようなものではなかった。
出てくる料理もこだわりが詰まっていてどれも丁寧で食べてみたくなるものばかり。
料理の音が心地よくて、冒頭の料理シーンがとても素敵だった。
ラストの答えに全てが詰まっていて、温かい気持ちに包まれながら観られる優しい映画でした。
ロマンティックで美しく、芸術的に愛を表現した綺麗な心に触れられる作品。
ブノワ・マジメルがいつもよりふっくらしていて印象が違い、このような雰囲気も似合うなぁ。
ジュリエット・ビノシュとブノワ・マジメル、おふたりが素晴らしかった。
