美食家と料理人。深い絆で結ばれた二人と料理を巡るストーリー。
ジュリエット・ビノシュが観たくて鑑賞。やっぱりフランス映画の彼女はすきだなぁ。
こだわりが強くてどことなく偏屈さもある美食家の男。それでも彼女に向ける表情だけは他とは違って感情豊かで柔和でさえある。それは孤独の裏返しにも読み取れて、物語に深みをもたらしてくれる。
食材を様々な手法で調理していく様は見応え抜群。何より料理に伴う音がいい。肉の焼ける音、煮込まれる野菜の音、刻まれる具材の音。どれも美味しさを引き立てるもので心地よく感じる。
お話はゆるっと進んでいくのであまり抑揚がない感じに思える。喪失からの復活をもっと色鮮やかに描いて欲しさはあった。
