チーロ君

墓泥棒と失われた女神のチーロ君のネタバレレビュー・内容・結末

墓泥棒と失われた女神(2023年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

ロルヴァケルさん...これからもたくさんたくさん映画を作ってください....

「幸福なラザロ」と共通するところは多く、タッチを残しながらも映画監督としてのスキルがめちゃくちゃ上がっていると感じた。

上にカメラがパンして、Arthurが地中の世界と繋がっていくところの演出がすごく良かった。
彼の能力のフィクション度合いもちょうどいい。非現実的すぎるとリアル感が失われて少し引いた目で見てしまうけど、今作に関しては違和感なくArthurを「1人間」として見ることができた。

そういう神話的・神秘的要素を入れてるところがすごく好きなんだよね、、ラザロも本物の天使のようだったし。その、98%リアルな世界観がたまらなくワクワクする。

Josh O’Connor… インタビューを見ると、彼がラザロを見て、ロルヴァケルさんとの協業を熱望し、彼女に何通もの手紙を送っていたことで共演が実現したらしい。Challengers に La Chimera … センスあるチョイスだなぁ...今後もそういう映画に出て欲しい。てかイタリア語も上手かった(すくなくとも素人からしたら違和感なかった笑)

ストーリーもよくできていたなぁ、
Arthurがどん底にいるタイミングから始まり、彼の心がほぐれていくところ、再度からにこもってしまうところと、とても繊細な時期の彼を見ることができる。
他のキャラも良かった!やはりイタリア映画はモブが生き生きしている。文化的なことだろうが、見ていてとても楽しい。

1番印象に残っているのはラストシーンと、電車でArthurが直接死者と繋がるシーン。そこで伏線回収+幻想的な展開がたまらなかった。ラストは息を呑んだ。

あと!!吹奏楽メンバーにラザロいたよね!?あの顔は絶対忘れられない笑 きっとそうだ。ロルヴァケルさんは撮影関係者を家族のように思い、次の映画にも呼びたくなると言っていた。きっとそういうことだろう。

イタリアもいいキャラクターだったなぁ。
We also see the 4th wall break, which was unexpected. 大事なことだから、目を見てハッキリと言われた感じがした。

とにかくロルヴァケルさんの今後の作品にめちゃくちゃ期待してる。楽しみ。
チーロ君

チーロ君