さ

落下の解剖学のさのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

真実か嘘かの二択ではなく、目の前にあるいちおうは事実と定められた出来事は、解釈とかフィクションを通してしか関われないということに気が付かされる。見えないところを想像し(あるいはでっちあげ)、いかなる真実性の保証も授かることがないまま、結局みんなが物語を作ることで現実を理解する。法廷で飛び交う科学的見地、検察の見解、弁護士の見解、精神分析の見解、そしてダニエルの見解、すべてがフィクション。最後、最も客観性の低い証言が価値を持つように描かれるのもすごく意味があると思う。というかあれはダニエルのオートフィクションと考えた方が深みがあるよね?
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