Nozomi

落下の解剖学のNozomiのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

陪審員になったような錯覚に陥った。それくらい入り込めて楽しめた。だけど、結末にはモヤモヤ。これ以降はネタバレになるので観覧注意。私は中盤からサンドラに対して微かな嫌悪感を感じはじめて、終盤は「この女、絶対に黒」と思った。それを確信に変えたのは、裁判で無実を証明されたサンドラが「想像と違った」と言ったこと。弁護士がそれに対して「期待しすぎたんだよ」と言うけど、ほんとにそれ。まだ幼い息子が葛藤の末に選んだ証言によって無実となり、日常が戻るということ以上に彼女は何を期待していたのか。それと、弁護士のヴァンサンにもたれかかってキスしそうになるシーンの後に息子が待つ家へ予定より遅い時間に帰宅するシーンに変わるのだけど「絶対、弁護士と寝たなこの女!なんなんだよ!」とスクリーンに向かってツッコミ入れそうになった。最後、息子のダニエルが「母さんが帰ってくるのが怖かった」っていう台詞に意味ありげで深読みしちゃう。なかなか頭を使う内容で、楽しかった。
Nozomi

Nozomi