このレビューはネタバレを含みます
男性が不審死を遂げた。その場にただ1人一緒にいた奥さんに疑いの目が向く。そして直前の彼らを「目撃」していたのは視覚障害を持つ息子のみ。
状況が明らかにならない中で、裁判が進んでいくお話。
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積み上げられていくのは、事実ではなく心証。予告でも映るが、弁護士により事実は問題ではなくどう見られるかが重要だという皮肉な宣言がなされる。
以前仕事で、相手に伝わらないことは、伝えていないのと一緒だと言われたことがあるが、ボタンのかけ違いから、大惨事に繋がってしまうこともある。
いくつか驚くべき要素が明らかになるが、程度の差こそあれ、誰にでも起き得る出来事に思えて、居心地悪さが…汗
これもまた、映画的な心証に過ぎないのかもしれないが…
奥さんが息子と一緒に弾くショパンのプレリュードが悲痛の叫びに聴こえた。
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※やはりこちらに触れておきたくて、ネタバレます汗w
◆尊厳について
終盤、病院に向かう車の中で、ご主人本人が諭してくるのだが、
いつも息子と一緒にいる飼い犬に、ご主人の姿が重なって見えてくる。
ラストで、奥さんのもとに寄り添う犬の健気さがこたえる…またそれを抱きしめる奥さんも…
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ルック0.5
シナリオ1.0どちらの立場をとっても成立してしまうようなお話…
役者1.0
深度1.0