むらた

落下の解剖学のむらたのネタバレレビュー・内容・結末

落下の解剖学(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

2024年19本目

作中のほとんどが法廷の、いわば場面劇のようにも感じるこの作品でここまで飽きず、登場人物の心境の変化なども感じられるのは流石と言わざるを得ない!カメラワークや登場人物の動き、細かな目線などが絶え間なく刺激を与えてくれる

2つのうち一方を決めないといけない。この作品のテーマでもあると思います。

自分的には、殺人でも事故でもなく、自殺。それも、夫が主人公を陥れるための自殺だと感じました。
主人公がやってきたことは不道徳的かつ夫の心身を追い詰めることばかりで、夫が「初めて」喧嘩中に録音をしたというのも、殴られるような音と公論の様子を録音したかったから口論が始まる前から準備していた。
そして犬のゲロはわざと飲ませ、病院に行く時のダニエルへの話は自分が自殺することの暗示なのだと思います。

ダニエルはそれに気づいてしまったから助けを求めたのかな。どっちだと思うかを聞いたのは、第3の答えではなく二択のうちどっちにするかの後押しをしてもらうため。
そして最終的には母の無実を選ぶことにしたのだと思う

曖昧でどちらかわからない!よくわからなくてつまらない!と言う人が多く見受けられるが、第三の答えを見つけることができると本当によくできた構成と伏線だと驚愕できる作品でした。最高です。今季は豊作です…!
むらた

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