高杉晋作

落下の解剖学の高杉晋作のレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.5
うーーんまあ客を呼ぶにはああいう予告篇にせざるを得ないんだろうけど、予告で演出してるクライムサスペンス感では全然無くて、どっちかって言うとヒューマンドラマですよねこれ。個人的にはちょっと長く感じました、特に前半。それは多少なりとも(予告篇みたいな)ハラハラする展開を期待していたからっていうのもある。最初から「旦那の真の死因を探る中で炙り出される人間の脆さや危うさや悲喜交々を描くヒューマンドラマ」みたいな売り方なら、相応に身構えて鑑賞してただろうし笑。ともあれ裁判の応酬は見応え十分だし、中盤の長い長い夫婦喧嘩はクライマックスかってくらいに疲れました(勿論良い意味で)。そしてなんと言っても息子サミュエル役ミロ君の演技はとんでもない迫力です。でもやっぱり深い考察ができる方が楽しめる一作という気はしますね。

あ、邦題めっちゃセンスあるなあと思ったら原題直訳でしたね。もし原題が「Fall」だけだったら「フォール 〜○○の△△〜」みたくなってただろうからナイス原題!
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