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落下の解剖学のtkykのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.8
会話から夫婦の関係性を類推するしかない作りになっているので、一つ一つの言葉が普段よりも重くのしかかる作品だった。真相は最後まで分からないので、映画的なカタルシスは得にくく、その点で鑑賞後の後味はスッキリしない。しかし現実世界ではほとんどの出来事が真相など分からず、複数の状況や証言から真相らしきものを類推するしかない訳であり、映画の方が特異である事の方が多いことを思い起こさせてくれた。
作品の冒頭に爆音で流れる50 CentのP.I.M.Pであることや犬の名前がスヌープであることから初めは「制作陣にヒップホップ好きがいるんだな」程度に思っていたが、「pimp」の意味を調べると「女たらし」という意味があるらしく、劇中の展開を暗示していた事が分かった。
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