山荘から落下して亡くなった男性の死因が現場検証だけでは断定できず、殺人の嫌疑をかけられたベストセラー作家の妻の裁判を通じて、事故か、自殺か、他殺か、何が真実なのかに迫る作品。
裁判を通じて、新たな事実がわかったり、嘘が暴かれたりしていくものの、その人の本心や実際に起きたことは、録音があろうが証言をしようが、他の人には真意を完全に知ることは難しく、最終的にはどう思われるのかが重要になる。視覚障害の息子の法廷での証言に影響を受けて、自分なりに事件を解釈したものの、息子も思いたい方向にとらえているだけかもしれないなとも思わせる。
