このレビューはネタバレを含みます
面白かったけどかなしかったね
奥さんにはどう考えても動機がないやろ
夫の自殺の動機ならめちゃめちゃある
でも法を守るためにみんな(検察)必死ということかなと思いながら観てました
「全部生活をお前に合わせてる」
(いやフランスに越したやろと突っ込みつつ)
たしかに奥さんの分析が正しいと思われる
自分の書けなさを周りのせいにして
時間がないから書けないんだと思いたかったんだろうなぁ
書く人は10分ずつだけでも書き進めて完成させる(これはわたくし自身へのブーメランです)
まあ自分のなりたかった脚光をすぐそばの家族が浴びてると思ったらまあ心中察するけども、
たぶんもう、事故のあたりから立ち直れなかったんだろうと思ったな
その立ち直れなさも周りのせいにしたかった
最後には自分の死でさえ
そしてこのほんとうは自分の書けなさは自分のせいというのを本人もわかっていて、
それを成功していてほんとうに自分の才能を全うできるすぐそばの妻に見透かされている、
というのもまあ屈辱だったろうなとも思います
死ぬしかなかったろうなぁプライド高すぎて
(謙虚に言われたことを受け止めて書くしかなかったけどそれはできなかったんだから)
そしてまあ、ちょっと妻に不利な状況残して死ぬのもわかるよなぁ
もう恨むなら別れればよかったのにだけど
子どもがいると(しかも自分にも負があった、目の不自由な)そうもいかないというところもあったのかなぁ、借金もあったしね…
それにしてもこのくらいの
「パートナーに合わせる」犠牲は女はめっちゃしてると思うので、
この脚本、男女を逆にしたところが秀逸でした。
女はこのくらいの自己犠牲日常的にしつつ死なない。(いや死ぬ人もあるけど)