フィンランドを代表する映画監督であるアキ・カウリスマキ監督の最新作&引退撤回作。素晴らしい作品でした。
過去作と同様、労働者たちの平穏とは言えない日常に焦点を当てながらも、そこに灯される小さな【希望】と【愛】の存在に胸を打つ。
クラシカルな絵作りの中に確かな現代性を垣間見る。監督が敢えて今作った意味を感じたりする。
所謂「くっついたり、離れたり」の物語に近くも感じるが、不器用さがあまり良くない方向に転び続けるからこそ、出会いと再会に感じる奇跡が物語の強度を高めてくれている点も良かった。ドキドキしながら、あの2人にまた会いたいと思う。