大好きなアキ・カウリスマキ監督の最新作は「敗者三部作」にプラス1、あるいは「労働者三部作」にプラス1とでも言うような隅から隅までカウリスマキ節炸裂しており、ファン大満足の作品。
アル中の労働者くんがある女性と出会う。見つめ合っては視線を逸らす、を何度も繰り返すのが奥ゆかしい。
初デートの映画のチョイスが『デッド・ドント・ダイ』なのはジム・ジャームッシュへのリスペクトかな。映画を観終わった観客の「ブレッソンの『田舎司祭の日記』のようだった」「ゴダールの『はなればなれに』だよ」など、トンチンカンな台詞も映画愛に溢れていた。
ギリギリのところですれ違いを繰り返すけれど、お互いよそ見をせずに相手を想うのが良かった。
会えない時間が愛を育てるのよね。
彼女はちょっとスカヨハに似ていた。
チャップリンという名のワンコが可愛い。