菩薩

関心領域の菩薩のレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
3.5
『サウルの息子』の発展型とでも言うべきか。一枚の壁を隔てて隣合う天国と地獄、箱庭の中で紡がれていく幸福な家族の情景と雪の様に積もる死者の灰。仕掛けそれ自体は良いとしても中身はやはり退屈だし、肝心の音響もめっちゃおもんない矢野兵頭の兵頭みたいな格好した隣おじが108分くらいいびき混じりの爆睡をかまし続けたので壊滅的、お前が絶滅しろよと心底思った。タイトルずばりの内容であるし、これに深く感銘を受ける様であれば普段どんだけ他人に無関心に生きてんの…とそっちの方が不安になるし、たぶんところ構わず無意識にスマホを中心に絶対領域を展開してるだろうからやめて欲しい。現在進行形の悲劇からほとんど干渉を受けない男が未来からの干渉には猛烈な吐き気を及ぼす、あそこはちょっと「おっと」思ったし、この作品がイスラエルに対するカウンターになる事を切望する。エンドロールが何よりもミカ・レヴィ、イッヌは無事。
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