このレビューはネタバレを含みます
最初にいうと、面白い映画ではない。
でも、観るべき映画。
何も起こらず、普通の日常を定点で観測するような映像を観ているうちに
チョイチョイ眠くなる。
劇伴もほとんどないが時々エグい低音が鳴ってギクっとする。
直接的な表現をせずホロコーストの残酷さを描いているのは
「ヒトラーのための虐殺会議」と同じなので
当事者意識を持てない自分はやはりこの映画が怖いと思えなかった。
むしろ、目的や利益のため他人に対して残酷になれたり、嫌なものを関心の外に追い出すことができるのが人間の性なのだと思う。
エンディングの人の断末魔のような声を使った音楽は
直接的に怖かった。