このレビューはネタバレを含みます
不安や恐怖、欺瞞がウヨウヨ!
こんな地獄のダンジョン。おや……。光が見える。
ドウシテ…………。シュワワワワ――――。
心のモンスターが浄化されたSEです。
心なら、未来から過去にも手が届く、と思わせてくれる映画だった。
オープニングの後は、しばらく画面に動きがない。
音だけが響いている。
たぶん安心だろう。でも、何が起こるかわからないような。
座りが悪い感じ。
幸せな家族のありふれたやりとりが、ずっと続くようだった。
それにしても、この音は何だろう、と。
遠いような近いような。
気にしないこともできるけど、ずっと不安だった。
庭の花が、スライドショーのようにスクリーンに映し出される。
この辺りで強い怒りを覚えた。
たしか最後に映るオレンジ色の花だけが、奥が暗くて底が見えなくて、怖い。
エンディングが好きだった。
あなたの行いは許されない、と思うこと自体に意味があると思えた。
このシーンの建物が近代的で洗練されているのもいい味。
エンドロールの音楽も凄い。
映画館で観て良かった。
女の子がピアノを弾くところを何度も思い出しては泣いてしまう。
オレンジの字幕での歌詞は、私たちは旗を掲げる、とかだった気がする。
もう………。だってさ………。
泣くよ、こんなの。
パンフレットは読み物が多く、何度も泣きそうになってしまった。
誰の心にもいる二匹の狼の話も考えさせられる。
原作も読む。
最高!