しん

関心領域のしんのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
4.2
関心領域はどこなのか?それが問題だ。

アウシュビッツ所長のヘスの家族は、
自分達の家族の幸せを維持することにしか関心がない。自分達が幸せで豊かな生活を送る為には、積極的に犠牲者から搾取する。
奪ったコートを身に纏い、ダイヤの隠し場所について、まるでゲームをしているかのように感想を言い合っている場面にはゾワゾワした。
家で野菜や花を育て、ホームパーティをしてる時も隣のアウシュビッツからは叫び声や怒声や銃声が聞こえ、煙突から青い空に向かって伸びる黒い煙が見えてもほとんどの人は関心を示さない。
(赤ちゃんは外から聞こえる音に怯えていつも泣いている。ヘス所長の奥さんの母親は、娘の家で生活する為に外から来るが叫び声や外に見える煙突から人を燃やした時の煙がでるのに耐えれなくなって姿をけした)

音の不気味さを感じる為にも、映画館での視聴を推奨します。自分は家でだと最後まで観れない気がします。

今月、水俣病患者団体と伊藤環境大臣との懇談会の際にマイクをミュートして話を遮られたニュースがあったけど、ヘス所長達と同じように自分達の利益にしか関心領域が向いていないんだなと思った。

関心領域が狭くなる要因は、他人への無関心さと共感力の欠如だと自分は思うので、これから意識していきたいと思った。イスラエルがガザへの爆撃している動画とかSNSで流れてきた時に無意識に見ないようにしたりすることがあったので、自分も関心領域が決して広くはないことを自覚し広げる努力をしていきたいと思います。

林檎を囚人にあげる為に土に埋める女性がいたけど、この林檎は聖書と関連あったりするのでしょうか?何かのメタファーなんだろうけどよく分からなかった
しん

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