ぽんこちゃん

関心領域のぽんこちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

関心領域(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

構図の切り取り方が良い意味で気になった。
エンディングの音楽がこの映画の邪悪を煮詰めたみたいだった。
後味が悪い…


事前に解説を少しだけ聴いてから観て良かったと思った。この強制収容所で行われていたことを知っていると、この映画から得られる情報が何倍にも増えるんだろうなと思った。
壁一枚隔てた向こう側ではあんなにも恐ろしいことが行われているのに、この家族にとってはただの環境音の一部でしかなくて、、慣れとは恐ろしいものですね。
破裂音(銃声)や叫び声が常に響き渡り、煙突から立ち上る黒煙や、この収容所にやってくる列車の煙、夜には部屋の中が照らされるほどの炎の光。どう考えても残虐行為と結びつく事象が、この家族にとってもこの映画を見ている観客にとっても慣れてきて日常の一部になってしまう。
妻の母が割とまともな感覚だったのか…?ここも気になる。
妻なんて、夫から転属になるからこの家を離れないといけないと言われたらこの素晴らしい家を離れるのは嫌だからあなた1人で行ってと言っていてびっくりした。いや確かに建物も庭も素晴らしいかもしれないけど立地悪すぎない…?
本当に近くで行われてる虐殺行為とかどうでも良いんだな……こどももなんとも思ってないよね…
なのに川で彼らの灰に触れてしまったら傷がつくくらい強く身体を擦ったりしていて…実際に自分たちに危害が加わると嫌悪感を抱くのか。
我々もそうだよな、、、実際に自分たちに影響が出るまでは遠い異国の地の話と思っているよな。


途中で映った果物をこっそり差し入れる映像のことと、ラストに映る現代のアウシュビッツの映像のことについての解説読みたいな。
ぽんこちゃん

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