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関心領域のaのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
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かなり好きだな、、
画面が赤や白一色になる瞬間があったり、何かよくわからない音や不気味な低音がずっと響いていたり、サーモグラフィや時間軸を無視した映像が挟み込まれたり、とにかく実験的で刺激的だった。
身体感覚として恐怖を感じた。

言いたいことは本当に明確な映画だと思うんだけど、そこをいかに血を通わせて感じさせられるか、という徹底した工夫にやられる。
ただ映像と音のずれにメッセージを含ませるというのは、バリアフリーではないよね、、難しい。

収容所の隣なので、日中は人の怒声や労働の音が絶えず聞こえてくるし、夜は人間の肉体を焼く匂いがする。川には焼いたあとの灰が流れる。
耐えきれず出ていく人もいる中で、ここでの優雅な暮らしに心を奪われ、それらに鈍感であり続ける人もいる。
それって今ガザやウクライナで行われている虐殺を無視している私たちと何が違うんだろうとも思うし、そういうことを意識して作られている。
地理的に隣じゃなくても、インターネットで世界はかなり狭くなって、目や耳で情報を得られるようになったのに。
私たちは今の快適な生活に固執し、隣で起こっている残虐な現実に鈍感になる。
わたしの関心領域はどこなのかな。
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