断食ダイエットは実際にあるし、断食期間を設けている宗教もある。でも絶食までいってしまうともう完全にカルトである。そこに至るまでの過程。
栄養に関する授業を受けるために集まった生徒達。教師の教えに従い意識的な食事を心がけ、実際に効果を感じられたとのめり込んでいく。もちろん途中で授業を抜ける生徒はいるが、何かしら変化を感じたら教師のことを信じてしまうだろう。それだけでなく、学生という自己が確立していない多感な時期であり、少人数授業というのも仲間意識や相互監視を促していたように思う。そしてノヴァク先生はいつも穏やかでにこやかにしている。学校は偏差値高そうで生徒の自主性を重んじてますって校風にみえるし、比較的裕福そうだけど様々な家庭環境で育ってきた生徒たちにとって信頼できる大人に見えたのではないのだろうか。
映画を通してみている側からすると何を考えているのかわからない表情のノヴァク先生が怖いんですけど…ノヴァク先生も何か訳ありのよう。でも詳しくは説明されない。
個人的には映像のカラーリングがかなり好みだった。良い意味で人工的。添加物もりもりって感じ。それぞれの家庭の内装の違いも良かった。音楽の使い方も独特で、静かに堕ちていく感覚があった。
食は経済や環境などあらゆるものと切り離せないし、でも生きていくには必要不可欠。だからこそどの視点で考えるか次第で食との関わり方を意識的に変えられるんだろなぁ。