女癖の悪い不良青年と、ティーンエイジャーの少女たちが立て続けに行方不明になる。主人公のリサはウィーンでカップケーキ屋をしているが、妹のマリーから一緒に彼女たちを探してくれと頼まれたのを、軽くあしらってしまう。しかしマリーも行方不明となり、リサは急いで雪深い田舎へと戻る。
そこは因習の残る古い町で、リサが捜査を依頼しても警察は「若い娘ってのはそんなもんさ。どっかで遊んでいて、そのうち帰ってくるよ」と言うばかりで誰も捜査しない。しかししばらく経ったのち、行方不明だった一人の少女の溺死体が発見される。
ミステリなのであまり書かないが、少ない登場人物にもそれぞれに事情があって、その積もった量を考えると非常に気が滅入る。テーマははっきりと「男性から女性へのDV」だ。すべての犯罪がそこに通じている。フェミニズム映画の一本。