デメテル号最期の航海というのが原題のようですが、そちらの方が良かったと思います。本来はドラキュラをテーマとして前面に表記してないようです。邦題は、ドラキュラというメジャーな存在に気をとられ、パッケージにでかでかと表記してしまい、作品をダメにしている気がしました。
全体的には２０１９年のオーストラリア映画『ブラッドシップ』に似ているような感じがしました。ブラッドシップの方が個人的には良かったです。
この作品はドラキュラというイメージにとらわれずに素直に見た方が楽しめると思いました。徐々に忍び寄ってきて全貌をあらわす恐怖演出は良かったです。一般的には美しく描かれることの多いドラキュラですが、このドラキュラはそういう美的センスを無視して恐怖に振り切っているので奇怪で不気味さが増していました。
