まぬままおま

ペナルティループのまぬままおまのネタバレレビュー・内容・結末

ペナルティループ(2024年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

びっくりするぐらい面白くなかった!!!

このつまらなさは作為なんです、とか仮に言われてもそれは単に物語の杜撰さでしかないと思う。

予告とか宣伝とか見る限り、恋人を殺された被害者の男が加害者の男を「ペナルティループ」という突飛な設定で、何度も復讐する物語だと思うわけである。そしてその何度も復讐する過程で恋人が殺された真相の解明や加害者の動機、被害者の心理の変化、二人の関係の変化を期待するわけだ。実は恋人は悪い奴だったのではないかとか、被害者の男も何度も殺していくうちに快感を覚えていくとか。

しかし何も明らかにされない。なぜ恋人が殺されたのかも、恋人が結局、どんな人物だったのかも分からない。加害者の動機も分からない。二人の関係も「これから殺すからねー」「痛くないようにしてくれよー」といった意味が分からないじゃれ合いにしか変わらない。もう復讐モノとして何もかもがつまらない。

それもそのように期待した私たち観賞者が愚かなだけなんです。
本作の主題は復讐による事件の解明ではなく、被害者遺族は復讐を果たしても心の傷は癒えず、全然大丈夫ではないことを描いているのだから。

まさかの主題が違うというどんでん返し!!!彼が復讐する世界線もVR(ヴァーチャル・リアリティ)であることが明かされて、復讐のつまらなさも分かってくる。きっとこの世界線は裁判などで明らかになった事実だけで構築されているから、真相に迫れないことに。事件の真相は闇の中へという俗っぽい感性にも訴えかけるわけだ。

主題が違うとは言えども、復讐の出来事をフィクションとして構築してほしいと思うのは私だけでしょうか。というか、その構築の完成度によってどんでん返しで意表を突かれるはずだ。

まぁ、若葉竜也のファミレスでのセリフのアドリブ(きっとそう)や殺すアクションに垣間見える「ヤバさ」がみられたらそれでいいのかもしれない。しかしそれ以上に言うことは特にないし、ループしてみたいとも思わない。