Taluto

I Like Movies アイ・ライク・ムービーズのTalutoのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

僕も映画が好きだ。
特に何も考えずに目の前に流れる映像に没頭している時間が。

小さい頃はレンタルビデオショップに行って、あれも観たいこれも観たいという中から、ローレンスと同じように”取捨選択”に迫られていた。
サブスク全盛の今、月に1000円払えばそんな選択に迫られる必要はない。
DVDを買って(あるいはレンタルをして)、その手触りを感じつつ、DVDプレイヤーにセットし、その頃はいらないと思っていたCMと予告編を早送りし、音声/字幕の設定をしてようやく本編に入る。その手間があるからこそ、ながら観なんてしたことなかった。
サブスクというぬるま湯に浸かってしまった今、一つ一つの作品に深い思い出と並々ならぬ執着を持つことができるのだろうか。

いつでも観れる、どこでも観れるは、便利である一方、その感覚が完全に消えてしまうという恐れも孕んでいる。
(かく言う僕も3つのサブスクの上で胡座を掻いているだけの人なのだが)

だから、しっかり映画館に足を運んで、幕間の時間から本編に入るまでの、ほんの少しの緊張と周りお客さんのちょっと姿勢を正すような音とともに、その世界に没入していく時間を大切にしたい。
Taluto

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