浮遊

乱れるの浮遊のレビュー・感想・評価

乱れる(1964年製作の映画)
4.2
車窓っていいな、って時々心からそうおもう 4人席をふたりじめして、みかんと雑誌を携え、向かい合いながらどこか望郷へすらすら移動していくってのはロマンスの限り 行き先が不安定であるほど甘美である 流れる車窓は触れることのできる儚いスクリーンみたいだっておもう ミステリートレインのあのシーンも好きなの もっとみつけたい
高峰秀子の厳しくもうるおいのあるおんなのかおが綺麗だった 着物を着て、走るのって慎ましさを保ちつつも危なげでそそられる 終盤に着ていた羽織が素敵だった、花の枝垂れるようす なにもかも諦めたり捨てたりして、でもほんのちょっぴりの希望をもって、温泉街へ逃避行するような突飛さ、ロマンス、そういうのずっとほしい 
浮遊

浮遊