サ

四月になれば彼女はのサのネタバレレビュー・内容・結末

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

■藤代について

・不器用系
・精神科の先生なのにっていう皮肉
・弥生といる時はもっと春といた時みたいにしてれば良かったのかも?大人になってしまってるから難しいけど

■弥生について

・藤代と春のバックグラウンド(親とか)は描写があったけど、弥生のバックグラウンドについて特に描かれていなかったので深堀が欲しかった(原作にはあるのかも、、)。なんでああいう考え方になったのかの背景が分からないから、シンプルになかなかやばい人になってた。前に婚約者とダメになった時と同じことを繰り返してるし。
・弥生は、春の手紙を読んで、自分には無い考え方のオンパレードだったから圧倒されて、自分にない考え方を知りたい気持ちで春のところに行ったのか?それにしては仕事も婚約者も放り出してやることとしては過剰だと思った
・弥生の持つ価値観に対しては、
楽しくて悲しい→ちょっとわかる
幸せすぎるとなくなっちゃうんじゃないか→わかる
一人でいる孤独より、二人でいるのに孤独の方が辛い→わかる
かといって、あの行動にはならない気が、、
・結局弥生はどうなりたかったのか。結婚しないほうがよかったのか、藤代はどうすべきだったのか。藤代にどうしてほしかったのか。謎。

■春について

父親(竹野内豊)と写真に対する姿勢とか考えが同じ。空気を撮るとか匂いを記録するとか。
ストーカー気質も遺伝している。校内でこっそり藤代の写真撮ったり。なぜ今の藤代の住所わかった?

■ストーリーについて

・全員繊細
・藤代と春が朝日を見にいって告白のシーンはリアルでキュンとした。バイクでニケツというザ青春。友達に待ち合わせ時間嘘つくのもよかった。
・序盤で結婚式のことをお葬式みたいって言ってる時点で、結婚にオワリのイメージが付きすぎてる弥生。あんな縁起悪い空気読めない発言を微笑み&軽いツッコミで受け流す藤代も弥生の暴走を止められない感じ。もっと怒ってもよかった。引き出物のくだりとか、アンケート結果の共有内容からしても終始結婚に乗り気じゃない。そこを藤代がつっこんで掘り下げて、結婚ほんとはしたくないの?とかって話し合えればよかった説。
1人目の結婚で上手くいかなかった経緯を藤代は知ってるはずなのに、結局結婚を選ぶのか、と弥生的にはガッカリなポイントだったのかも。
・グラスを割っちゃった時のお互いのすれ違いの描写が奥深くて良かった。冒頭は藤代目線、後半は弥生目線で、同じ出来事でも立場によって捉え方が全く異なること、それがすれ違いの始まりになることがめっちゃ表現されてた。
・藤代と春は、タイミングが合えばうまくいってたんだろうな。学生だったからお互いの現実が受け入れられず、藤代も彼女を救いたい気持ちが強すぎて冷静に対応できず。春も、お父さんから自立できず。大人になってから知り合ってたら上手くいった。逆も然りで、藤代と弥生も大人になって出会ったから繋がれた。
・春の病名が最後まで分からずモヤモヤ
・意外と王道の終わり方。海のところオレンジデイズかと思った。
・原作読んでないけど、原作のほうが色々分かるんじゃないか。必要なセリフだけ残してあとは情景描写と視聴者の考察に委ねる感じ。君たちはどう生きるかを見たあとに似た感情。登場人物皆あまり多くを語らない。バーの男も病院の先輩女医も弥生が居なくなった理由に関して「まだ分からないの?」という態度で藤代と接してて、いやもう可哀想だから早く教えてあげてって感じだけど、結局バー男も結婚しないと決めてるし、女医はバツイチだから誰も答えを持ってない。


■作品全体について

・川村元気さんだなという雰囲気。せか猫に似てた。
・曲良すぎた。藤井風すごい。
・愛すること、愛されることを怖がらないでがメッセージ?
・愛を終わらせない方法は?がキー。
手に''入れない''こと。というようにも見えるけど、というよりは、相手の全てを知った気にならないこと、愛することをさぼったりしないこと=手に''入れた気にならない''こと。ていう感じ。
サ